早出前に……


どうも、ラヴィスです。

3月の最終週!……なんですけど案の定SS編終わりませんでしたねー。

精霊界編は八理総出演な予定ですので長くなってるんですよね……

とりあえず今週は後半に定時出勤が増えそうなのでもしかしたら……まぁ頑張ってみます、はい。

それでは本日はこの辺で!また次回の更新で!

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ブログ開設4周年記念特別SS SSs(ショートストーリーズ) 魔界編 ~新生魔界 始動~


「……これくらいでいいだろう」

「……そうですね、今はこれくらいで……」

 瓦礫の山の片隅にちょこんと建てられたいかにも簡素な造りの構造物。瓦礫を再利用したその無骨な構造物は人が4~5人くらいしか入れない程の狭さであったが、今はこれくらいしか造ることはできなかった。

「おいおい……まさかこんなちゃっちいボロ屋が“新生魔界宮殿”だとはいわねぇよな?」

「……仕方ないだろう。この瓦礫の撤去作業が終わらなければ宮殿の再建もできん。我々もまずは復興支援に手を貸さねばならない……まだ休憩室レベルの建物があればそれでいい」

「でもよぉ、流石にこれはねぇだろ?どっかまともな建物借りるでもなんでもした方がいいだろよ、グレモル」

「ファラ!……兄上は魔界王となられるお方だ。お呼びするなら“グレモル様”か“陛下”だろう!?」

「よせ、バレンシア。別に呼び捨てでも構わん……それにお前もそれを言いたいなら“兄上”はやめろ」

「はっ……!すみません、陛下……」

「…………やれやれ」

 その構造物を前にグレモル、バレンシア、そしてファラの元魔界十二使徒の3名が集まっていた。先日神界勢力と天界、精霊界、そして最終的には冥界も参戦した魔界鎮圧作戦により先代魔界王ベルガザスは葬られ、また新たに魔界を復興しようと神界側について生き残った十二使徒たちは動き出していた。

「……で、どうやって復興してくのさ」

「……まずは瓦礫の撤去……人手がいる仕事だが生憎今はどこも疲弊している。一番被害の少なかった冥界は残念ながら瓦礫の撤去作業には不向きな者が多い……やはり精霊界からの援助を頼まねばならないだろう」

「ネレイス様……ですか」

 今回の魔界鎮圧作戦では精霊界女王ネレイスが旗印となり、精霊界との関係修復を求める数多くの者達の協力を得て来た。そしてこれからもネレイスは魔界に対する援助を惜しまないと宣言しているために今の魔界にとっては最も頼れる相手であった。

「……まーそうだよなぁ……」

「バレンシア、ひとまず精霊界に赴きネレイス様から復興支援の人員を割いて頂きたいと申し入れをしてきてくれ」

「畏まりました」

 そのネレイスにまずは協力を要請する為グレモルはバレンシアを精霊界へと派遣した。そのバレンシアは返事をするとすぐに精霊界へと向かっていった。

「……で、ファラ」

「ん?」

「……お前も協力してくれるんだな?」

「……そりゃーな、ネレイス様にも約束しちまってるし一応十二使徒やってたわけだからな」

「あてにしてるぞ」

「……お前にそう言われると妙に緊張するぜ……」

 紅の死神ファラも魔界復興の中心的存在となることに承知してくれている。ファラは長らく封印されていた影響で幼く、粗野な印象が強いが、将軍と言う主を得てから大分大人になったようであり将軍からの信頼も厚く、グレモルもその力を大いに評価していた。

「……魔界の中核を担える人員が決定的に少なくなってるからな……魔界十二使徒のほとんどが消えたのがここにきてかなりの痛手と言えるかもしれん」

「まーそうだけどさぁ、あいつらで使えそうなやつ……」

「……ネレイス様がレゾーナを救ったことは感謝しないといけないな」

 先代魔王ベルガザス直属の部下であった魔界十二使徒は魔界鎮圧作戦の折に大半が駆逐されてしまっていた。その結果今残っているのがグレモル、バレンシア、ファラ、そしてネレイスが救い今はネレイスに仕えているレゾーナの4人だけだと言われている。

「陛下、只今戻りました」

「バレンシア、早かったな」

「ネレイス様が迅速に人員を割いて下さった」

「……話が早くて助かる」

 そこに派遣されたバレンシアが戻って来た。精霊界女王ネレイスへの支援要請がひとまず通りグレモルもとりあえずほっとしたようである。

「……で、その人員を率いて下さるのが……」

「……私だ」

 バレンシアの背後に立っていた人物はそこにいる全員が分かっていた。

「……なんだ、レゾーナか」

「……しばらく魔界から離れることができると思った矢先に魔界に駐留する仕事を任されるとは……」

「精霊界で魔界の勝手を一番知っているのは当然レゾーナ、お前なんだからお前に任せるというのは当然の判断だろう」

「……最後まで先代の陛下に仕えようと思った私に今の魔界は窮屈だ。それで精霊界での暮らしを望んだのだがな」

 レゾーナも本来であれば先代魔界王とともに消え去る覚悟を決めていたのだが、ネレイスの説得と身を呈して守ったことにより一命を取り留めていた。彼女は精霊の中でも失われた存在とされている時の精霊のはみだしものであり、その能力は魔界鎮圧作戦の折にネレイスも警戒をしていたほど強力なものであった。しかし同じく時の精霊の加護を受けていた避神クロノスの前に手も足も出ず完全に活躍をさせなかったのであった。

「……とりあえず期待しているぞ、レゾーナ」

「……やれやれ」

 魔界復興においてレゾーナの存在は非常に大きなものとなるであろう。グレモルにとってはこれ以上ない強力な助っ人であることに間違いはない。

「……にしてもよー、グレモルいいよなー」

「ん……?」

「優秀な配下みんな女だぞ」

「……そう言えばそうだな」

「……何故なのでしょうね?」

 魔界十二使徒は男女6人ずつで構成されていたが、そのうち女の3人が残っているというのもなかなかない話だろう。

「……あー、そうだそうだ。あいつまだ生きてるんじゃねぇかな」

「……ん?」

 ファラがそう言うとふらふらっと歩き去っていった。

「……アモンはネレイス様が仕留めた……ゾルホスはヘリオス、ゼクトールはミディア、サルバシオンは将軍……ということは……」

「おー、生きてた生きてた」

 そしてファラはすぐに戻って来た。その脇で大きな貝殻のような物を引きずっていた。

「……ファラ、そいつはまさか……」

「ああ、おいコーネフ!起きろ―!」

 グレモルの前までやって来たファラは無造作にごろんと転がすとがんがんと殴りつけ始めた。

「……コーネフ、魔界王がお呼びだぞー!」

「……うぅぅ……」

 やがて貝殻の中から怯えたような声が聞こえて来た。どうやら確かに中身は生きているようである。

「……ファラ、それくらいにしてやれ」

「へーい」

「……お前は守勢のコーネフだな?」

「……誰?」

「……叡智のグレモル。新しく魔界王になった旧魔界十二使徒だ」

 グレモルがそう名乗るとコーネフは貝殻の中からするっと体を出してきた。

「……え?新しい魔界王?」

「ああ、先代王ベルガザスは倒れた。今は私が新しい魔界王となり魔界の復興を進めて行こうと思っている」

「……復興……」

 コーネフが辺りを見回した。そして崩壊した魔界宮殿を目にして衝撃を隠せないようであった。

「……ああ……宮殿が……」

「……しかしよく生き残っていたな……魔界十二使徒はここにいる奴ら以外はみんな消えたというのに……」

「……僕も……ファラにコテンパンにされて……」

「まーな、だけどお前を消す前に結界解けちまったからそのままほったらかしにしたんだよなー」

 コーネフは魔界鎮圧作戦の折にファラとの戦闘を行っていたが、その際ファラはコーネフに止めを刺していなかった。そして頑丈な殻によって魔界宮殿の崩落に巻き込まれても難を逃れる事ができていたのである。

「……まぁなんにせよ魔界十二使徒がもう1人残っていたことは朗報だ。勿論協力してもらえるな?」

「え?」

「魔界の復興だよ。魔界十二使徒の残りが先導してやってくことになったんだから当然お前も協力するよな?」

「……いや、僕まだ何も……」

「協力するよなぁ?」

「うぅぅ……分かったよぉ……」

 ファラの不敵な笑みを見せられ震え上がったコーネフは渋々了承したのだった。

「……魔界十二使徒の残りがこれだけいればなんとか回せていけるかもしれんな……」

「そうですね……そこは陛下やレゾーナ様の腕次第でしょう」

「……ハァ……」

「コーネフもよろしく頼むぜ」

「うぅぅ……なんだか知らないけど……やるしかないよね……」

 魔界十二使徒の生き残りが結集し魔界復興はここから本格的に進んでいくことになるだろう……



SS編 魔界編 完


コワレタセカイ ノ モノガタリ ~ヒゲキノセカイ 調査編~


「ネレイス、大丈夫だったかい?」

「あはは……なんとかね……でも酷い目に遭ったよ……」

「すまないね、しばらく神界を留守にしてて」

 ネレイスがコワレタセカイに踏み入れてから数日が経った。しばらくは安静を指示されていたネレイスもようやく動けるようになってきた頃合いになってランディがネレイスの元にお見舞いに訪れていた。ラヴィスの話によればランディはしばらく神界を留守にしていたようである。

「……独自に調査をしてたんでしょ?どこ行ってたの?」

「冥界だよ」

「冥界かぁ……」

 これまでの調査でコワレタセカイは4つあり、それぞれ天・精霊・冥・魔の四界にまつわるものであることが分かっている。これまで将軍とラヴィスが訪れたコワレタセカイは天界と精霊界にまつわるところであったために残るは冥界と魔界である。ランディは今回の場所が冥界にまつわる場所であろうと山をはっていたらしく、冥界に泊まり込みで様々な調査を行っていたのである。

「……で、何か分かった?」

「……残念ながら……」

「そっかぁ……」

 そのランディが収穫なしで戻って来たというのがネレイスにとっては残念であった。これまでにもランディが情報収集を行った際には決まってなにかしらの有力情報を掴んで来ていただけに、今回はここまで得られた情報はほぼなしということになった。

「……第一まだ冥界とは決まったわけじゃないからね」

「うん……引き続き精霊達には調査をお願いしてるし魔界の方にも何か分かったら教えてくれるように連絡は入れたから……」

「……また情報待ち……か」

 収穫がなく完全に調査は行き詰ってしまった。仕方なく再び情報待ちとしようとしたところで部屋の扉がノックされる音が聞こえて来た。

「んー?誰?」

「……冥界王リッチだ」

「リッチさん?いいよ、入って」

 訪れたのは冥界王リッチであった。闇色のローブにフードを目深にかぶったいつもの風貌であったが、その手にはファイルのようなものを持っていた。

「リッチ……それは……」

「ネレイスの体から採取された胞子の分析……完了した」

「胞子……?」

 胞子と言う言葉にランディは首をかしげた。ネレイスが調査に向かう前に冥界に向かい、リッチも胞子の分析を行っていることについては一切触れていなかったのである。

「……どうだった?」

「……恐らく“星の病”で間違いないだろう」

「星の病……?」

「冥界の古文書にその話があった。神界の古文書にもその記録が残っていた。調査結果の精査と古文書の解読に時間はかかったが……これで確証を持って言える」

 そのリッチがネレイスがコワレタセカイから持ち帰った胞子が“星の病”と呼ばれる病気のものであるという情報がもたらされた。その後リッチから“星の病”についてのより具体的な内容が話されていった。
 星の病とはその名の通り星――1つの世界そのものにかかる病気らしく、その症状は様々なようであるが、そのほとんどは菌やウィルスに侵されたような状態になるとされている。そして基本的に発症してしまった場合治療する事は不可能だと言われている不治の病なのだそうだ。古文書にも該当する話はちらほら見られたが、そのすべてがやがて世界の滅亡に至っていたのである。当然それらの世界は滅亡後再構成されて残ってはいない。
 
「……不治の病……かぁ」

「それはそうだろうね……星にかかる病……これまでの2つの世界から考えるにそれがその世界の精霊にかかったのだろうからどんなにそれが薬とかで治せる病気であっても治しに行けない」

 コワレタセカイはいずれもその世界の名を冠した精霊に起きた異変により変質してしまっている。この“星の病”もそれと同じなのだろう。

「……リッチさん、ところでこの病気って普通なら治せるの……?」

「……治療薬は今精製中だ。未知の病の治療薬調合にうちの研究者は張り切ってるからな……そんなに時間はかからないだろう」

「あはは……流石冥界の研究者だね……」

「治療薬だけではない。ワクチンの精製も行っている……その世界に蔓延している菌やら胞子やらから身を守れないと探索もままならないだろう……」

「あ、そうだよね……」

 リッチはその世界に蔓延する病気へのワクチンも準備をしようとしていた。ワクチンがなければ先のネレイスのようにあっという間に侵され探索どころではなくなってしまう。

「……再探索はそれらが完成するまで待った方がいいだろう。それまで“カギとなる存在”でも探しに行ったらどうだ?」

「……そうだね……」

 これまでは一度世界を探索してからカギとなる存在を探しだし、再度突入するという流れであったが今回は世界の探索無しにカギとなる存在と共に突入してからゆっくり探索するという流れになりそうだ。

「……でも神界に住む冥界の関係者なんてあたしよく知らないけど……」

「そこは地道に調べるしかないだろうね……冥界の方からも調べてみたいけど……」

「そこは私もあたってみよう」

「リッチ、お前は薬の調合が……」

「生憎私の管轄外だ。ここにこられているのも私が研究に携わってないからというのもある」

「……そうかい……じゃあ冥界の方はリッチに任せるよ」

 こうして今後の方針は決まった。後は各々行動を開始するだけである。





「……すみません……プリローダのこと以外は……」

「んー……そっかぁ……」

 ネレイスはまずノエルの元を訪れていた。先のプリローダの件からノエルが冥界のカギとなる存在について心当たりが無いか確認をしておきたかったのである。しかしやはりノエルはプリローダのこと以外については何も知らないようであった。

「じゃあ神界に住む冥界人に何か心当たりない……?」

「……それも……“何かしら特異な”ですよね……?」

「うん……」

 これまでカギとなった人物はレミエルとプリローダであったが、レミエルは“翼を失った天使”であり、プリローダは“視覚を失った精霊”であった。となれば今回も“何かを失った”冥界人ということになるだろう。

「……冥界人はその姿が特異的なものが多いです……なかなか判別するのは……」

「うーん……」

 冥界人は闇、霊、屍の3系統あることはリッチから話を聞いており、体の欠損度合いによって闇と霊、屍の体に分けられるようである。冥界人となる際に体に欠損がない場合にのみ闇の体を選ぶことができることから、特異な存在を考える上で一番可能性が高いとすれば“体に何かしら欠損のある闇の体を持つ冥界人”ということになるだろう。

「……やっぱり冥界に行かないと情報がないのかなぁ……」

「……私もできる範囲で協力します。冥界人についての情報を集めておきますので……」

「ありがと、ノエル様」

 プリローダの件でネレイスから厳しい追及があったためにノエルは協力的であった。ノエルはすぐに神界にいる冥界人のデータを揃え始めていった。手際良く仕事を始めたノエルの様子を見てネレイスはそっとノエルの部屋を後にした。

「……どうだった?」

「……ノエル様はやっぱり知らないって。そこは信用していいと思う」

「……ネレイスがそう言うなら……そうしておこうか。とりあえず……」

 ネレイスが部屋から出ると部屋の前ではランディが待っていた。ランディも一度ノエルから話を聞こうとしていた様子であり、ネレイスの姿を見ると色々と聞き始めた。

「……ふむ」

「ランディさんはどう思う?」

「……特異な冥界人……だね。確かに“体に何かしら欠損のある闇の体を持つ冥界人”という推測をするのが自然だろう」

「……ただ……その様子だとランディさんの読みは違うってことだね」

「……レミエルの時もプリローダの時もただ単に体の一部を欠損していただけではない」

「……もとの世界にいられなくなった……?」

「……そういうこと」

 レミエルは十翼となったことで天界での地位を失った。プリローダは負の気の呪いによりその顔は崩れ落ち居場所を無くした。ランディはカギとなる存在が“元の世界での居場所を失っている”ことにも着目していたのである。

「……冥界はどんな存在でも受け入れてもらえる。“居場所をなくす”なんてことは普通起きないはずなんだけど……」

「……それほど嫌われる存在だったか……あるいは……」

「その身にある“何か”のせいで近寄ることができなくなったか……だね」

 そう口にしたランディも、そしてネレイスも、なんとなくその原因に心当たりがあったようである。

「……でもあれって……」

「……“感染しない”はずなんだけどね」

「……じゃあ誤解……」

「……風評被害というのは恐ろしいものだからね……あれだけ見た目が不気味だと……」

「……冥界人であっても避けるようになっちゃう……か」

 ネレイスがコワレタセカイより持ち帰った不気味な胞子。それに侵された冥界人がいればそれがカギとなる存在である可能性が高い。

「……そして神界でも人目を避けて生活していると考えれば……」

「……どこか広いところ……?」

「……神界で人がいない広い所となれば限られてくるよね……」

「……“あそこ”だね?」

「そうだね」

 その流れで行けばその存在がどこにいるであろうかもすぐに想像がついた。

「……どうする?」

「……あたしはちょっとリッチさんにも確認を取ってみるよ」

「じゃあ僕は“あそこ”にでも行って気になる存在がいないか見てくることにするよ」

「お願いね」

 確かな情報こそまだない、推測段階ではあるものの2人はなんとなくあの世界の謎を解くための糸口を掴んだような気がした。そしてそれぞれが確かな情報を得るためにその場を後にしていった。



~ヒゲキノセカイ 探索編に続く~


本日の更新緊急回避


どうも、ラヴィスです。

タイトル通りそういうことです。

今日すこーしでも頑張って仕上げるのも無理そうです。というよりこれを書くのすら億劫なくらい疲れきってます。

それでは本日はこの辺で。


プロフィール

ラヴィス

Author:ラヴィス
パソコン使えないくせにブログに手を出した愚か者。
……温かい目で見てもらえるとうれしいです。

毎週月曜に大小の違いはあれど更新中です。

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