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ブログ開設3周年記念特別SS 魔界鎮圧作戦 ~Chapter20~

「……っっ!!」

「……チィ……」

 ネレイスの背後から襲いかかってきたアモンを盾を使ってギリギリのところで跳ね返した。

「……やっぱり神速の名前は伊達じゃないね……」

「魔界でオレの動きについてこれるとはな……」

 ネレイスにとっては今の一撃を捌くのに精一杯で楽にはいかないという気持ちが強くなり、アモンにとっては速さで勝り完全に背後を取ってからの一撃を捌かれたことで焦りを感じつつあった。

「……あまり長くは戦いたくないからなぁ……」

 しかし戦況はアモンに有利であった。ネレイスにとっては負の気たちこめる魔界においてただひたすらにアモンの攻撃を防ぎ続けるだけでは消耗が早くじきにアモンの動きについていけなくなってしまうだろう。またアモンにとっては時間を稼げばそれだけ後に控えている魔界王の回復も狙える。本来であればここでアモンは無理に攻め続けなくてもいい場面ではある。

「……今度は……!」

 しかしアモンは再び素早い動きでネレイスの周りを動きまわり今度は剣を握るネレイスの右側から足元を狙って飛びかかっていった。あくまでもアモンは攻め続ける姿勢を崩さないあたり魔界十二使徒として、また魔界の存亡を託されたような存在として自分の手で仕留めておきたいという気持ちが強く出ているようだった。

「っ!」

 その動きに反応したネレイスは背面跳びをしなんとかかわした。さらにそこからひねりを加えてアモンに向けて剣を振るうが当然その時にはアモンの姿はそこになかった。

「上っ!」

 しかしネレイスは着地後すぐに剣を振り上げるとそこに上から飛びかかるアモンの姿があった。ネレイスの剣でアモンの爪を受け止め鍔迫り合いのような形になるがアモンの力以上にネレイスの剣が持つ正の気が勝っており、たまらずアモンは飛びのいていった。

「……チッ……何で見えてるんだよ」

「今のは見えてたんじゃなくて読んでたの。着地のタイミングをどの方向から襲うか……」

「……本当は全部読んでるだけじゃねぇのか?」

「……そうね、わりと読みやすいけど……ちゃんと見えてはいるよ」

 距離を取ったアモンにネレイスはボウガンを出して牽制するように数発を撃った。アモンは素早く動いて避けていくもののネレイスの狙いはほぼ正確であり、アモンの動きにネレイスの目がついていけていることを示していた。

「……チィ……」

「足止めちゃダメでしょ!」

 牽制射撃を続けて足を止めたアモンにネレイスは反撃の隙を与えないほどの流れるような連撃で一気に集中攻撃をかけた。しかしアモンもなんとかそれを凌ぎきるとまた距離を取った。

「……お互いに攻撃を当てられないんじゃね……」

「決定打にはならないよな……だけどよ」

「……魔界じゃ貴方の方が有利?」

「何もオレは焦ることはない……獲物を弱らせてからじっくり料理したっていい……」

「……でも焦らないと獲物に逆襲されちゃうかもよ?」

 ネレイスはまだまだ余裕な表情を崩していなかった。体の調子もまだまだ良好であり負の気の心配をするのはまだまだ早そうだった。

「……いつまでも余裕見せつけやがって……」

「……そうね、まだまだ余裕だよ」

「……しゃあねぇ……先出しは不利なんだが……その気にいらん面いいかげん歪ませておきたいからな……」

 膠着状態を打破しようと先に動いたのはアモンであった。アモンが遠吠えをあげると赤黒い魔界のオーラを纏い銀色の毛並みから血のような赤黒い毛並みへと変化していった。

「……全力で行くぜオラァッ!」

 ネレイスに向かって飛びかかるアモンの姿をネレイスが捉えることはできなかった。アモンの速度はこれまでとは比べ物にならないほど上がっていたのである。

「……っっ!!」

 姿を消しネレイスの左側から襲いかかってきたアモンをかろうじて盾で食い止めた。攻撃の威力もこれまでと比べ物にならないもになっていた。

「……ほぉ、止めたか」

「……そんなこと言って……今はわざと防ぎやすいところから攻撃したでしょ?」

「…………」

「……大丈夫?今の一撃で……」

「……今は警告のつもりだ、次は……ねぇぞ」

「……そこまで言われちゃったら……仕方ないよね」

 アモンが妖しく目を光らせたのを見てネレイスもついに顔つきを変えた。真剣な表情のネレイスの背中にはいつものトンボのような翅ではなく大きな花弁のような羽が現れた。

「……これで遠慮なく殺れる?」

「そうだな……その状態のお前を殺れなきゃ……魔界の力は示せねぇ!」

 アモンは再び姿を消した。力を使ったネレイスであってもアモンの動きを見切ることはできなかった。

「……そこだね!」

 しかしアモンの気配をネレイスは完全に察知していた。アモンの爪による攻撃を盾で受け流していき、背後から鋭い突きを入れた。明らかにこれまで以上に動きにキレが出てきたネレイスはその一撃が届かないことが分かるとすぐにステップをした。その速さはアモンほどではないにしろ素早いものであり、攻撃後の隙を突かれたアモンの横を取り一瞬アモンをひやりとさせた。

「……ち……」

 ネレイスはすぐには攻撃しなかったことでアモンにも十分回避する余裕が生まれた。すぐさま今度はネレイスの背後を取るようにアモンが動くとネレイスもすぐにそれに合わせてアモンの横を取っていく。そしてしばらくは双方とも攻撃する機会を窺っているかのように立ち回りを続けていった。





「…………」

「……えーっと……」

「……お前に私の相手が務まるのか……疑問が残る」

 ネレイスとアモンが戦っている奥の部屋ではレゾーナとクロノスが相対していた。

「オレも……ちょっと相手になると思っていないんだけど……」

「……ただあっさりと蹴散らすのももったいない。少しおしゃべりといこうではないか」

 ただならぬ気配を感じ完全に怖気づいた様子のクロノスに対し余裕たっぷりのレゾーナはそう切り出した。しかし余裕を持っていながらもレゾーナは着々と自分の力を使って自らにとって有利となるような環境を整えていくことを忘れていなかった。

「……お前は一体何者だ?」

「……えっと……クロノス……」

「……ほう」

 クロノスという名前に少し引っかかるところがあったのかレゾーナは一瞬動きが止まったが、気にしないことにした。

「……私は魔界十二使徒……第一使徒レゾーナ……」

「……すっごい強いって聞いてるんですが……」

「……強い……か……かもしれんな」

「……ネレイスに言われたけど……相手になる気しねぇよ……」

 この間にも着々とレゾーナはクロノスの退路を断つ作業を続けていた。

「……お前から見て精霊界女王はどういうやつだ?」

「ネレイス?……んー……」

「…………」

「……とにかく強い……かなぁ」

「強い……か……」

「動きは早いし攻撃に隙はないってのもそうだけど……何より気持ちが強いんだよなぁ……」

「気持ち……?」

「……精神的な部分は多分誰にも負けないんじゃないかな……」

「気持ち……か」

 精霊たちの絶大なる支持を受けているネレイスはそのカリスマ性と剣の腕がよく注目されていたが、それに加えて精神面での強さにも優れている。この心技体3つがネレイスは特に高いレベルでまとまっていることに強さがあるようだ。

「……なにより人がいいし」

「……」

「個々の精霊と直接会って話をしてるし積極的に各地に出向いて挨拶もする。どんな小さな声も拾い上げて精霊界の運営に生かそうとしてくれている……そしてついには本来精霊界に渡れるはずだった魔界のものも助けたいと言い出しているし……」

「……それは……どういうことだ?」

「……もともと精霊界と魔界は1つだったんだろ?世界の安定とかいう名目はあるけど……正直今のネレイスはそれよりも魔界にもいるだろう善良な精霊たちを救いたいとか人との関係を再構築させたいとかの気持ちのほうが強いと思うよ」

「……そんなこと……」

「ネレイスだって簡単にできるとは思ってないさ……でも……少しずつでも魔界の民の気持ちを変えていつかは……」

「…………」

 人との関係を作り直したいというのは冥界へと逃げ込んだグレモルも言っていたことである。しかし負の感情を募らせた存在が集まる魔界においてそれは当然並大抵のことではできない。グレモルが待ちに待ち続けてようやく見出した好機、これを託すにふさわしい存在であることをレゾーナは感じていた。

(……精霊界女王……流石というべきか……グレモルが主と見定める存在に相応しい)

 仮にネレイスがベルガザスを倒した場合魔界は実質ネレイスの統治下となるであろう。今の魔界にはネレイスを支持する勢力も出始めていることから混乱が起きることは予想されつつもなんとかやっていけそうである。そんな未来を少しだけ想像することができたあたりもうレゾーナに覚悟はできたようである。

「……さあ……そろそろおしゃべりの時間は終わりにしよう」

 レゾーナは最後の1手を繰り出し、これでクロノスが逃げられないような空間を作り上げた。

「……え?本気出すの!?」

「そうだな……安心しろ、一瞬で決めてやる」

 レゾーナが地に足をつけると精霊の姿をとったレゾーナの体から光の波動が広がり、それと同時に右手には光の剣、左手には光の時計のようなものが現れた。

「…………!!」

「……時の力の前には万物は無力……」

 レゾーナはゆっくり1歩踏み出すと左手に浮かび上がった時計の針が1つ動いた。

「…………」

 クロノスは身動き一つしていなかった。というよりも身動き一つできない状況下になっていた。今この空間はレゾーナの力によって時を止められている状態となっていたのである。そんなクロノスに向かってレゾーナは1歩1歩時計の針が動く音だけを響かせながらゆっくりと近付いていった。

「……さらばだ」

 クロノスの目の前まで近付くと光の剣を構えた。左手に浮かぶ時計の針はそろそろ1周りしようというところであった。

「……はぁっ!」

 レゾーナが動かないクロノスに向けて剣を突き立てた。それと同時に時計の針が動くと光の時計は砕け散るようにしてなくなった。

「わぁぁぁぁっ!!」

 しかし動かないはずのクロノスに突き立てた剣は寸前でいつものように大げさな反応をしながらひらりとかわされてしまった。空を突いた剣はそこでガラスを割るような音をたてると止まっていたこの空間の時が動きだした。

「死ぬかと思ったぁ……!!」

「……な……何故……まだ時は止まっていたはず……」

 この展開に驚愕したのは当然レゾーナである。万全の態勢で時を止める準備をして事実この空間の時を止めたはずである。剣を突き立てる瞬間までクロノスは動かずクロノスの時も止めていたはずである。それなのにクロノスは時が動き出す前に攻撃をかわしてみせた。当然考えられないことである。

「ケラケラケラケラ……」

 するとどこからともなく子供のからかうような笑い声が響きわたってきた。

「……何者!?」

「おっかしー……あんなのろのろした攻撃でー、この人に当たるわけないじゃーん」

「……わぁぁっ!!」

 声の主はクロノスの頭の上にちょこんと座っていた。

「……まさか……お前……」

「そーだよー……わたしー、時のせーれー、あなたと一緒なんだよー?」

「……時の精霊の契約者……!?精霊界女王の隠し玉は……私を……!」

「でもびっくりしたなー、外にいる時のせーれーなんて他にいたんだー」

 そう言いながらクロノスの頭の上に座る時の精霊はまたケラケラと笑い始めた。

 精霊界には八理と呼ばれる地水火風氷雷光闇の他にも八理のいずれの力を兼ね揃えた今の精霊界ではネレイスしかいない“理”という属性があるが、さらに八理のいずれにも属さないものとして“時”の属性を持つ精霊がかつては存在していたのである。しかし時の力は強大なものであり習得するのも扱うことも困難であり存在自体は非情に貴重なものであり、さらに本来時の精霊は精霊界が負の気の呪いに包まれた際に一斉に“時の向こう側”と呼ばれる場所へ身を隠し以後表舞台とは一切かかわらないようになってしまっていたのである。

「……クロノス……その名はやはり……」

「時の神様だよー、わたしのご主人さまなんだからかっこいい名前がいいでしょー?」

「……どこでそいつに会った?」

「んー、覚えてないなぁー……でもー、このおにーさん面白そうだな―って思ったから勝手についていったんだよー」

 クロノスに聞いているはずがそれより先に時の精霊がぺらぺらと喋り出していた。これまで何度かクロノスの頭の上に出てきたことはあったがケラケラ笑うことはあっても喋ったのは初めてであった。

「……お前は……何故外の世界にいる?」

「そーいうあなたもそうでしょー?まー時のせーれーが外の世界にいる理由なんて大体一緒だよねー?」

「…………」

「……わたしもー、あなたもー、おちこぼれー、できそこないー、そうでしょー?」

「え……お前ら……」

「……そうだな、向こうでなじめないやつは爪弾きにされる……」

「でも外の世界に出たってひとりぼっち、結局そのままのたれ死ぬー」

「…………」

 これまでクロノスの連れてる時の精霊は何も語ってこなかっただけにここまでべらべらしゃべるものとは思ってもみなかったがその内容はかなり重いものであったが、しかし当の本人はいたって平然とその後も喋り続けていった。

「時の力は強力だ……それ故に悪用される危険もある。時の精霊はそういう存在なのだと徹底的に教え込まれる」

「力は絶対つかうなーとかー、勝手な行動はつつしめーとかー……」

「そういう中で過ごせば必ずついていけないやつや反発したくなるやつが出るだろう」

「そーいうやつはー、もうしーらないってなるー」

「……いいのかよ、それ」

「……時の力を行使しているお前ならその力の恐ろしさ……分かるだろう?」

「……オレ避けてるだけだからさっぱり……」

「“避けられないものを避けちゃう”って怖いよねー」

「……お前が攻撃を受けた、避けた。これだけでその先の結末に大きく影響する……現に時の力を悪用したことで滅んだ世界は少なくない……だからこそこれくらい厳しくないと……」

「…………」

「わたしはー、そーいう窮屈なのがやだったから出てったのー」

「私はあの時まだ力の制御に苦労していた……結果できそこない扱いをされ捨てられた」

「外の世界でなにげなーくぶらぶらしてたらー、面白そうな人見つけちゃってついてったらだーいせーいかい!」

「……のたれ死ぬ寸前の私を救ったのが今の陛下だ……それ以来私は陛下の力になり続けてきた」

 お互いに仲間のいる場から外へ出て異なる主を迎えた。そして主の力となりここまで来た。お互いにそのことを非常に大事に感じているようであった。

「……ところで……勝負は……」

「……私はあの攻撃を避けられた時点で勝ち目がない。時の精霊は時の力を封じられれば身体能力は非常に低い……」

「でもー、この人は避けるの専門だからー、攻撃は苦手で倒せないー」

「……精霊界女王はこの膠着状態を作るためにお前を私にぶつけたのだ」

「……でもオレいつまでも攻撃避けられるわけじゃ……」

「だーいじょーぶ、いつもはわたしが途中で飽きちゃうから避けられなくなってるだけー、今日はー、同じ時のせーれー相手で楽しいからー、ずーっと避けられるようにしとくよー!」

「……全部お前の気まぐれだったのか……」

「そうだよー」

 クロノスが避神と呼ばれる能力は全てこの時の精霊によってもたらされており、常にこの精霊によって振りまわされているクロノスは大きくため息をついたと同時にこの力が今は大いに役立っていることを感じていた。





「……くぅぅ……」

「……随分粘るじゃねーか……」

 向かい合うネレイスとアモンはともにかなり消耗していた。特にネレイスの方はいよいよ魔界の負の気の影響を受け始めたようであり、辛そうな様子を見せる場面が明らかに増えていた。しかし攻撃を受けた回数はアモンの方が多く、体についた傷は明らかにネレイスよりもアモンの方が多いように見えた。

「流石に魔界十二使徒ね……その力が本物ってことは認めてあげる」

「魔界でもここまで戦えるとは流石精霊界女王だよなぁ!」

「……もうそろそろ……決着つけないとね」

「……だな、お互いにそろそろ次の一撃で決められるだろ」

 お互いに限界が近いことを感じ、次の一撃で決着をつけようと集中し始めた。

「…………」

「…………」

「……行くよ!」

 集中し張りつめた空気の中で先に動いたのはネレイスであった。迷いなく一直線にアモン目掛けて突っ込んでいく。

「……いいぜ、かかってこいよ」

 その動きにネレイスの意志を感じたアモンもネレイスにぶつかりにいくようなイメージで突っ込んだ。ネレイスもアモンも今の速さではほぼ互角のようなものであり、お互いにこれまでは速さを生かして相手の側面、背後を取ろうと立ちまわっていたが今回はその気が一切ないように見えた。

「……はぁっ!」

「おらっ!」

 そのまま互いに交錯し剣と爪で斬りあった。

「…………」

「…………」

 お互いに着地したまましばらくは動かなかったが、先にネレイスの背中に展開していた花のような羽が砕け散った。

「……ぐ……くそ……」

 しかし床に先に倒れ込んだのはアモンの方であった。アモンの腹には一文字の大きな切り傷ができていた。

「……どうして……背後を取らなかったの?」

 そのアモンにネレイスがかけた言葉は意外なものであった。

「……別にあなたはあたしの真っ向勝負に付き合う必要なかったのに」

「……オレだってなぁ……美学があるんだよ……」

「……美学?」

「ああ……オレだって汚ねぇ真似して勝つ気はねぇ。……真っ向勝負を挑んできたお前を……真っ向から迎え撃つのがオレのやり方だ……」

「……それ……魔界十二使徒として失格じゃないの?」

「なんだと……?」

「……魔界王直属の部隊なら自分の美学なんかより任務を遂行するの優先しないと」

「………」

「……ただ……あたしはそれでいいと思ってる……あなたはただの戦闘狂じゃなかった。立派な戦士だったんだから」

「……精霊界女王……」

「……さ、あたしはもう行くわ」

「……待て……」

「……陛下はここではない……この部屋をでて左の通路……突き当りを左……・奥の左側大扉の部屋の中にいる……」

 アモンは最期にネレイスを呼び止めてベルガザスの居場所を教えた。

「……いいの?」

「……早く行けよ……」

「……ありがと……じゃあね」

「……お前の望む魔界……見せてみろよ」

「…………」

 ネレイスはアモンの方を振り返ることなくその場を立ち去った。

「……くそ……何でオレ……あそこで……」

 ネレイスの立ち去った大広間で一人アモンはそうこぼした。

「…………オレが……気持ちで押されたのか……あいつに……」

 ネレイスには美学などと言ったがアモンにその気は一切なかった。絶対に負けられないのだから当然あそこは突っ込んでくるネレイスの後ろを簡単に取ってしまえばよかったはずである。それなのに素直に真っ向勝負を挑んだのはアモンの気持ちが揺れていたからなのであろう。

「……陛下……魔界を…………」

 アモンは悔しさをにじませた表情のまま息絶えた。再び静寂に包まれたその大広間に横たわるアモンの死骸はしばらくその場に転がったままになっていた。



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Author:ラヴィス
パソコン使えないくせにブログに手を出した愚か者。
……温かい目で見てもらえるとうれしいです。

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